マーフィーと易

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マーフィーの易

易に興味を持った方の中で「マーフィー博士の易占い」の本を読まれた方もあるかも知れません。マーフィー(Joseph Murphy,1898-1981)は「マーフィーの黄金律」で知られる現代思想家で、実践的な考え方が日本のビジネス・エグゼクティブたちに広く支持されています。産業能率大から出版された多数のマーフィー本を蒐集しているようなマーフィー・フリークもいるでしょう。

マーフィーは本来はキリスト教の牧師ですが、易に興味を感じかなり勉強したようで、この本では易の各大成卦に聖書の様々な言葉を結びつけて解釈の世界を広げています。たとえば「天沢履lll:ll」の所では箴言(しんげん)16-24の「親切な言葉は蜜の滴り。魂に甘く骨を癒す」などといった言葉を引用し、先人の知恵に従うことの利点を説いています。タロットで有名なアレクサンドリア木星王もその著書「イーチンタロット占い」の中でこの本を称賛しています。

ふたつのマーフィーの法則

「マーフィー」というと「急いでいる時に限ってバスは来ない」とか「高い電化製品を買うと翌日その安売り広告が入っている」とか「パンを落とすとジャムが塗ってある方が下になる確率が高い」などといった類の「マーフィーの法則」を連想する人も多くあるかも知れません。

実はそちらの「マーフィーの法則」のルーツはアメリカ空軍のエド・マーフィー大尉という人で、戦闘機の整備をしているスタッフの前で『間違う可能性があるものは必ず誰かが間違う(だから間違う可能性が無いようにすべき)』というスピーチをしたのが評判になり、類似のことばや「法則」が積極的に蒐集されて一時期ブームになったものです。本来のマーフィー大尉のことばは、フェイルセーフの大事さと、人が間違える可能性のある操作ができるようにするな、という機械設計の基本原理を説いたものですが、ブームの本では多少その真意が理解されなかったきらいもあります。

一方のジョセフ・マーフィー牧師の「マーフィーの法則」は『本心から願っていることは必ず実現する』という法則で、上記のマーフィーの法則と区別するために「マーフィーの黄金律」と訳されることもあります。たとえばお金が欲しいと本心から願っている人は必ずお金持ちになれる、とマーフィー牧師は主張します。お金持ちになれないのは、その思いが足りなかったり、最初から諦めているからだ、と師は言うのです。

日本語版には注意

とてもユニークなマーフィー博士の易の本なのですが、実は数種類出ている「日本語訳」の中にはこの最もユニークな、聖書のことばを引用する部分をカットしてしまっている版があります。この本を日本語で読まれる方は、お気を付け下さい。なお、原著は Secrets of the I Ching といって幾つかの出版社で版を重ねているようです。私の手元にはParker Publishingから1970年に出た版がありますが、今Amazonで見ると英語版はKindle版が出ているようですね。

取り敢えず、本の表紙を合法的に掲載する目的で!、Amazonの広告リンクを貼っておきます。下記は英語のKindle版です。念のため。2019.4現在、Amazonには紙の本ではフランス語訳が掲載されているようです。日本語訳の紙の本もいくつか掲載されていますが、どれも私が持っているのと違うので、内容は分かりません。書店で確認してから買った方がいいかも。



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