←↑→ (01)日本が倒産する
現在国債などの国の公債発行残高は450兆円にも達しています。日本の総世帯数
は約4800万世帯ですので、これは1世帯あたり940万円もの借金を抱えている
ことになります。

これに対して平成15年度の税収・税外収入の見込額はその10分の1の45兆円しか
ありません。そして国債費(返済額)が16兆円とその3割も占めています。更に
地方交付税が17兆円あるため、不足する収入を補うため36兆円もの新たな公債
の発行(借金)をしています。

これを一般家庭にたとえれば、収入が450万円に対して借金の総額が4500万円。
月給30万円,ボーナス45万円程度に対して借金の返済が年間160万円(月額13万円)
あり、離れて暮らしている子供に年間170万円(月額14万円)仕送りしていて、
これで月額8万円くらいしか生活費がなくなるので、それを補うため新たに借金
を月額30万円(年間360万円)もしていることになります。

こんな家計簿をテレビの「家計簿診断」などの番組に持ち込んだら、かなり
叱られます。徹底的に支出を切りつめ、仕送りも減額させてもらってとにかく
もう新たに借金はしないようにしなさいと言われるでしょう。弁護士さんの所
に行ったら破産を勧められるかも知れません。しかしそれが日本の現状なのです。

ここまでひどい状況に陥らせてしまったのは小泉氏以前の歴代の内閣が無計画
にどんどん国債を発行して椀飯振舞(おおばんぶるまい)の予算編成を続けて
きたからです。

今のままいけば、下手すると国債の償還が不可能になり政府財政は破綻して、
日本は国際的な信用を失ってしまう危険もあります。

この状況を解決するには徹底的な政府機関のリストラと予算削減しかありませ
ん。民営化できるものはどんどん民営化する必要もあるでしょうし公団関係の
高額な役員退職金や、無駄な道路の建設などはとんでもありません。

最近とみに問題になっている年金も悲惨な状況にあります。そのため年金制度
に絶望した人たちが掛金を払わなくなり、現在年金の未納率は4割にも達して
います。この未納率の高さはそれでなくても苦しい年金の財政をますます苦しい
ものにしており、今のままいくとこれも近い将来どうにもならなくなります。

日本はなぜこんな状況になってしまったのでしょう。

それは「夢がない」からではないかという気がします。

かつて池田勇人首相は「所得倍増論」を謳い、田中角栄首相は「日本列島改造論」
を謳いました。どちらも結果的にはインフレを招くだけ、環境を破壊しただけ
だったかも知れませんが、こういうテーゼに国民は夢を持ちました。

今の政治にはそういった国民に夢を持たせるようなナビゲーションがありません。
また民間にも、そういった夢を抱かせるようなリーダーが出てきていません。
アメリカでいえば、かつてのアイアコッカ、今のビル・ゲイツのような人。そう
いう企業人が今の日本の経済界には存在していません。

ビル・ゲイツのお父さんは大金持ちでしたが、彼はお父さんのお金でマイクロ
ソフトを興したわけではありません。友人とともに乏しい予算の中でBASICを開発
し、それを大企業に売り込んで得た権利料を元に会社を興したものです。

ゲイツのかつてのライバルであったスティーブ・ジョブスもアップルの創業の時
は初めお金がなかったので自分の乗っていた自動車を売って資金を作りました。
ただ会社設立の時は別の人に出資してもらっており、これが後に創業者が追放さ
れるという悲劇を生みます。

ヒューレット・パッカードの創業者デイブ・パッカードの場合は食堂でバイトを
して稼いだ金が会社の設立資金です。彼の場合初期の商品をウォルト・ディズニー
がたくさん買ってくれたことから会社が軌道に乗りました。この事情はマイクロ
ソフトと似ています。

今日本では意欲と良質の営業計画はあるがお金がない人のために資本金1円で
株式会社を設立できる制度が実施されていますが、私はこの制度には疑問があり
ます。資本金が1円しかなかったら、その企業はどこから活動資金を得るのでし
ょう。設備費用があまりかからないネット関係の企業にしてもシステム開発費や
売掛金回収までの運転資金などを考えると最低でも300〜400万円程度は自己資金
が欲しいところです。これをもしどこかから借りてということになると状況次第
ではひじょうに苦しいことになるでしょう。株式は利益が出なかったら配当しな
ければ済みますが、借金は利益が出なくても利子を払わなければなりません。

それだけ意欲と有望な計画があるなら、何とか頑張ってお金を稼ぎ、それを元手
に普通に会社を設立して、有限会社なら300万円、株式会社なら1000万円の資本金
をベースに、活動をしていくようにした方が良いように思います。

何かするにはまず借金という発想を追放し、一億総借金漬け状態から脱出する
ことが、今の不況の克服には必要だと思います。


(2003-12-20)

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