天之御中主神

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天之御中主神
天之御中主神 あめのみなかぬしのかみ
各地の水天宮・秩父神社など

天之御中主神は、古事記において最初に出てくる神様です。

『天地初めてひらけし時、高天原に成りし神の名は天之御中主神』

天之御中主神については、特にこれ以上の記述はありません。ただそのお名前からして、全ての中心におられる神と考えられます。

この神について、心理学者の河合隼雄はこの神は次に出てくる高御産巣日神神産巣日神の間に立ち、全体のバランスを取るために必要な神様なのではないかと指摘しています。一般に2という数字は対立・拮抗を産みますが、3は安定を与えます。そのため昔から「両雄並び立たず」という言葉がある一方で「トロイカ体制」という言葉があります。この問題については、その内数スキーあたりででも書くと思います。

水天宮は平家ゆかりの、安徳天皇・建礼門院・二位の尼をお祀りしていますが、それとともに天御中主神をお祀りしています。また秩父神社の場合は、秩父彦(知知夫彦)様の祖神様として、天御中主神(妙見菩薩)が祀られています。

秩父神社の場合は、天之御中主神を仏教の妙見菩薩と結びつけていますが、こういうところは全国的にけっこうあるようです。妙見菩薩は天台宗の中心的な仏で、全ての星の中心である北極星をその象徴とします。そのあたりの話は神仏混淆の方ででも。


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